飼い犬の逸走の場合

 夏は、雷・花火など犬たちの嫌いな音が突然鳴りだしたり、或いは門の錠のかけ違い等によって、家から出て行ってしまう犬が多い季節です。夏に限らず、逸走しないように管理していることが第一ですが、飼い主の落ち度によらずとも、万一なんらかの原因により飼い犬が逸走してしまった場合、できるだけ早く、地区及び近隣地区の保健所、警察、動物管理センターに届け出をします。「何日かしたら1人で帰ってくるだろう!」と犬を信用して待つ事は禁物です。地域によっては捕獲されて2〜3日で殺処分される場合もあるからです。近頃は、インターネットのホームページに動物管理事務所が捕獲犬の写真を載せて公開している場合もありますから、利用されるとよいと思います。鑑札を付けている犬は殆ど100%飼い主へ戻りますが、首輪は抜けてしまう場合もあるので、その点も考慮して探す必要があります。時には数カ月後に見つかった例もありますから、様々の場合を考慮して根気よく探す必要があります。

 「柴保の犬」の外見(額段が平らで面長、脚も長め)は、まだ一般には「柴犬」としての認知度は低い場合もあるようです。動物愛護センター等で犬種の分類が「雑種」と判断された例が度々ありました。「柴犬です」と言って探すと「該当無し」と言われることがありますから、この点も考慮して問い合わせをする必要があります。

 届け出と共に、探して歩く事も肝要です。いつもの散歩コースに写真(できればカラー)入りの貼り紙を貼ったり、散歩仲間の方にお願いしたり、散歩をしている方にチラシを渡してお願いすることも有効です。貼り紙(チラシ)には「犬種、毛色、性別、年令、体重またはおおよその大きさ、首輪の色、特徴(キツネ顔、縄文柴、脚長め、痩せ形、シッポの形、目印になる毛色や顔の特徴など)、性質(人なつこい、怖がり、○○が好き)などを書き、見かけた場合や保護してくださった場合の連絡先を記します

 また、名前を呼んで探す事も重要です。弱るなどして人間から見えにくい所に潜んでいて、飼い主の声を聞いて、鳴くなどして自分の存在を知らせる事もあります。名前を呼んで探し、帰宅したら後ろからついてきていた、という例も聞きます。

 自分で帰ってくることもありますから、治安に気を付けつつ、門を少し開けておくのも必要かと思います。鑑札の番号も控えておきましょう。

 無事に帰ってきたら、まず食事に気をつけます。逸走中は何を食べていたか分かりません。胃腸が弱っていた場合、「お腹が減っているだろう」と急に沢山食べさせると、それが原因で命を落とす事もあります。少なめ・軟らかめの食事から2〜3日かけて元の食事に戻すとよいと思います。獣医さんで健康診断を受けるのも良いでしょう。

 しかしながら、逸走しないことが一番です!!御愛犬の、平穏な日常を願っております。

『柴犬研究』2007年9月掲載に加筆 

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