Q&A
天然記念物柴犬保存会に関すること、柴犬に関すること、などにお答えしてゆこうと考えています。
項目は、逐次追加予定です。(文責・管理人)
「天然記念物柴犬保存会」について
・「天然記念物柴犬保存会」とは
・「柴保」とは?
・天然記念物柴犬保存会の犬の顔は、一般にいう「柴犬」と顔や体型が違うのはなぜか?
・柴保の柴犬だけが天然記念物なのか?
・柴保の犬は縄文時代から血統書があるというのは本当か?
・「金章犬」とは
・「金章犬」の“しょう”は、なぜ“賞”ではなく“章”なのか?
柴保展について
・「展覧会」「柴保展」とは何か?
・展覧会の審査について
柴保の柴犬について
・柴保の犬は痩せすぎではないか?
天然記念物柴犬保存会(略称「柴保」)は、1959年8月9日(昭和34年)に、現在「柴犬」と呼ばれている太古の昔から日本の国土にいた犬を理想として純化し、保存する目的のもとに、中城龍雄(1904〜1993)により創設されました。
柴保の理念に深い理解を持たれた、人類学者の故・長谷部言人博士に名誉会長の席について頂き、故・中城龍雄が理事長となり、理想の実現を目指すために日本古来の犬に近い資質を持った犬を選び出し、それをもとに、多くの協力者と共にたゆまぬ作出努力を数十年間 重ねてきました。
その結果、現在は日本犬小型種(「柴犬」)の中でも柴保の犬たちの頭骨は、額段がないか、あってもごく浅く、かつ大きな歯を持つという、縄文時代の遺跡から見つかった当時の犬たちの頭骨とよく似た特徴を持つようになりました。
毛質をはじめ、その感性、知能、運動性等の面でも、日本の自然界に適合した資質を持つこの犬たちについて、より多く、より深く知って頂くことは、この犬たちの貴重な存在を現代にひろめ、又、後の世代に伝えてゆくための大切な任務と考えています。
当会の正式名称「天然記念物柴犬保存会」に対し、「柴保」は正式略称です。
・天然記念物柴犬保存会の犬の顔は、一般にいう「柴犬」と顔や体型が違うのはなぜか?
前述の「天然記念物柴犬保存会とは」でも記したように、当会では設立当初から「縄文時代の遺蹟から発掘された犬の骨格」を目標として作出を続けてきました。その結果、当時の犬の頭骨や、推測される体型に近付いてきているため、と考えます。
「柴犬(日本犬小型)」の血統書を持っている犬は、どちらの血統書発行団体の血統書を持っていても、国の天然記念物です。
当会の柴犬は当時の骨格を目標にしていますが、縄文時代からの血統が分かっているわけではありません。血統がはっきりしているのは、約60年前の「中号」からです。しかし、柴犬のみならず、我々人間もそうですが、縄文時代からの血が今まで繋がってきている事は、確かですね。
“きんしょうけん”と読みます。初代会長・中城龍雄の著書『柴犬研究六十年』には下記の記述があります。
【金章犬は、当会の審査員が天然記念物最高柴犬章と認定した、本会の柴犬種の代表犬である(「章」は「しるし」を意味する)。】
よって、金章犬は、顔貌・体型・資質などに於いて、当会を代表する犬であります。
・「金章犬」の“しょう”は、なぜ“賞”ではなく“章”なのか?
“章”は“しるし”、“賞”は“ごほうび”を表します。
柴保では、展覧会に出陳された各犬について、金章犬には金メダルを、銀章犬には銀メダルをお渡ししています。「ショウ」の字が“章”であって“賞”でないのは何故でしょう?これは故・中城龍雄初代会長の熟考に依るもので、勲章の“章”と同じ意味です。純度の極めて高いと認められた犬に対して賞金やごほうびではなく「勲章を授与する」という初代会長の切なる思いがこめられているのです。
パソコンやワープロで「きんしょう」や「ぎんしょう」と入力すると、「金賞」「銀賞」がすぐ表示されるので、つい、そのままそれで確定させてしまいがちですが、柴保の犬の場合は「金章」「準金章」「銀章」と、心して、間違いなく入力する事が肝要です。
天然記念物柴犬保存会籍の犬たちが一堂に会し、当会の審査員が「柴犬標準」をもとに出陳犬を審査します。
「展覧会」としては審査が主ですが、それぞれの出陳犬(しゅっちんけん)の良さや改善すべき点をお互いに勉強しあう機会にもなりますし、他家で飼育されている犬たちやその御家族と交流したり、兄妹犬と会える機会にもなります。「品評会」ではなく「展覧会」としているのは、お互いの出陳犬を見学しあう事で、それぞれの向上を目指す、という意味もあります。
柴保展に於ける審査の評価は
・特優級(金章)
・準特優級(準金章)
・優秀級(銀章)
・優級
・準優級
のものを入賞犬とします。柴犬として疑義の多いものや、柴犬と認められないものは、不可または失格とします。
また、生後6ヶ月以下の子犬は「幼犬の部」として審査され、出陳された幼犬の中で、質的に優秀なものには幼犬賞を、特に質的に高いと認められる場合、特別幼犬賞があたえられます。
幼犬の場合は「章」ではなく「賞」、幼犬たちには、将来への期待を込めて、御褒美が出るのも楽しいですね。
最近、犬関係の本などに犬の体型についての絵が示してある事があります。犬を上から(背中から)見た絵で、太りすぎ、太り気味、ちょうどよい、痩せ気味、痩せすぎ、の5段階の事が多いようです。
それで見ると、柴保の犬はウエストが少しくびれた「痩せ気味」に該当しますので、一般的な見方からすると、柴保の犬は「痩せている」かもしれません。一般的な柴犬はもっとふくよかな事が多いですから、獣医さんから「もっと食べさせて太らせるように」と言われる事も多いようです。
しかし、元来、犬は「野生」ですし、柴犬は狩猟犬です。太り気味では、狩猟の時に山野をかけまわったり、持久力が必要な時に疲れやすくなるなど、不便が生じます。
そのような資質を持った柴犬ですから、一般に言う「痩せ気味」でいる事が、生来の「調子の良い体調」なのです。逆に、太り気味になってくると、病気が出たり、アレルギー気味になったりする事が多いように感じます。(良い体型でも病気やアレルギーが出る事はもちろんあります)。
ガリガリに痩せているのはよくありませんが、柴保の犬の場合は、「痩せ気味」でいる方が、体調もよく、体型も適正なのです。
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